スタートレック:ピカード シーズン2 感想

スターゲイザー The Star Gazer

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スタートレック:ピカード S2感想

本記事ではスタートレック:ピカードシーズン2全体を振り返ります。
以下、私個人の感想ですので「それは違う」等の意見もあろうかと思いますが
抵抗は無意味(Resistance is futile)ですのでご了承下さい。

アグネスにだけ汚れ仕事をさせるのはどうなんでしょうか

シーズン2をもっておそらくアグネスは退場と思われますので
まずここで彼女について考察したいと思います。
アグネスはシーズン1ではオウ准将にハメられてマドックスを殺害。
それは恩赦になったものの、今度はシーズン2でボーグ・クイーンと同化したことでまた人を殺しています。

このスタートレック:ピカードですが、アグネスにばかり汚れ仕事を押し付けてる感じなのが見ててかなり気になりました。
(エルノアを始め他のメンバーも何人か殺してはいますが、彼らの場合は攻撃を受けたためやむを得ない面もある)

また彼女もボーグ・クイーンと進んで同化したというよりも、
友達や仲間を救うためにやむを得ずという感じだったのがなんだかやるせなさを感じます。
根底には確かに寂しさもあったのでしょうけどだからといってボーグと同化することは最初はしっかり拒んでいました。
なのに状況でやむを得ず流されてしまった感じもあります。

結局クイーンと同化したアグネスはそれで幸せだったのだろうか?😥と考えてしまいます。

テーマは良いのかもしれないけど冗長すぎる&SFらしさが減ってしまった

ジャン=リュック・ピカードという男がなぜ独身で他人に心を開かなかったのかということを掘り下げるのがこのシーズン2の主たるテーマだったと思います。
幼少期の母親とのエピソードは設定としては思いっきり後付けなんでしょうけど、
そこにQを交えることで最終的には良いお話になっていたと思います。
なので選んだテーマ自体はそこまで悪くない。

ただどうもテンポが遅いのと各エピソードの感想で度々書きましたが、
話の焦点があちこち分散しすぎている上に進行が緩慢で、
9話の段階まで、これちゃんとまとまるの?という感じで見ていました。
しかも尺を9話も取った割には脚本もなんか今ひとつ一本太い心の通った描き方でもないし、そうはならんやろといったご都合主義的なところもほうぼうで感じてしまう。

私は下でも詳しく触れますが、コレーとスンは必要なかったと思います。
ここを省くだけでもだいぶ物語を描く視点が分散せずにスン済んだのではないかと思います。

またこのシーズン2はSF要素はもちろん残ってるんだけど
ワクワクするような宇宙での展開というのはかなり少なく、
終始別の時間軸や過去の地球でのお話が進むので退屈に感じる場面もありました。

スタートレックは「一見SFのフリをしたヒューマンドラマ」だと私は思っていますが、
にしてもそれはまずしっかりとしたSF的展開がありきで、その上にヒューマンドラマを描くからこそ
「ああ未来の世界でも、そしてたとえ異星人であっても私達現代の人間と根底は同じなんだなぁ」
と視聴者の中で昇華され素晴らしい作品になるのだと思います。

がシーズン2はその肝心の土台となるSF要素が薄れてしまったのが残念です。

私はコレーって要らんと思う

私はダージ/ソージおよびコレー役のあの役者があまり好きでないので😥、
必然的に以下コレーについても厳しくなってしまいます。
ご了承下さいm(_ _)m

シーズン2に引き続き登場したダージ/ソージと同じ役者が演じるコレー。
彼女はスンの「娘」という設定で、その出生や存在には秘密があります。

私は最初、コレーがソージ/ダージに繋がる存在として何らかの意義があるためシーズン2に登場しているのだろうと思っていました。
てっきりスンが生物学的には無理だと悟ってコレーを模したアンドロイド製作に着手する展開だと思ってましたが全くそんなこともなくカーンの話とか無理やり持ってきたのにドン引きしました😥

がシーズン2最終エピソードまで見て、コレーって出す必要が何も無いと思いました。
というか、彼女がいるがために尺を無駄に使ってます。

もちろんスンと結びつけることで彼の序盤の行動原理にはなっているのですが、
私はそもそもシーズン2にスンを出す必要が無いと思っています。

データの話はシーズン1で完結したので
スンもそこに関係するソージ/ダージ/コレー/スンはもう必要ないです。
それらはスパッと切ってボーグの話とピカードの内面の話がしたいのであればシーズン1とは切り離して話を進めたほうが良かったと思います。
もっと言えば、シーズン1を見ていない人でもシーズン2だけを見て理解し楽しめるように作ってほしかったです。

私が更になんだかなぁと思うのはあのコレー役の役者の父親がセブンの夫役なんですよね。
なんかその辺りにゴリ押しを感じてしまいます。
まず役者があってそれを出すために脚本が無茶苦茶になっているんじゃないかと勘ぐりたくもなります(全て私の妄想です)。

スタッフ「このスタートレック:ピカードの脚本もだいぶ完成してきたな!」
P「んほぉ~この役者たまんね~」
スタッフ「うわぁ…来たよ…」

という流れが実際にあったのかどうかはわかりませんが(あくまでも私の妄想😅)。

また脚本で言えばセブンとラフィのLGBT的なねじ込みとかも不自然すぎてむちゃくちゃだと感じました。
だいたいラフィさん、結婚して息子もいるのにそこから歳食ってセブンに走る(意味深)意味がわからんのですよ。

ついでなので、ここでラフィに関して言及すると、
ラフィさんはシーズン1では外見はサバサバ振る舞っているけどその内側では息子に拒絶されて深い悲しみを抱えている…という可哀相な人だ😭と私は思って見てました。

がシーズン2を見てるとこの人、発言や行動がわりと失礼でナチュラルに畜生なためここまでの所業は自業自得なのでは?🤔とだんだん思えてきました。
エルノアに優しく接しているのもあれってエルノアをエルノアとして見てないで自分の息子を投影して自己満足してるんじゃないの?と私は斜めから見てました。
エルノアを大事にしてる風に描かれてる割には、エルノアが育った故郷の星を大事に思ってるのに「あんなところもう行かんでええがな!」とか言い出すなど彼の気持ちとか考えて無いっぽいですよね。とにかく色んなところでナチュ畜っぽい。

で今度はいきなりセブンとの同性愛です。
なんか無理やり属性を詰め込めるだけ詰め込んでキャラの描き方が安定してないように感じます。
ある意味でラフィのキャラクター性というのは脚本の被害者なのかもしれません。

これはシーズン1から書いてますが、自分たちが描きたいものがあるのであればそれはオリジナル作品で思う存分やっていただければ良いわけで私はそれに反対はしません(どうせ見ないだけなので)。
ただただ、スタートレックという虎の威を借りて好き勝手やるのは止めていただきたいです。

シーズン3でまたソージかコレーを出してくるつもりなのかわかりませんが、それだけは止めてほしいと思います。
出すなら出すでそこにしっかりとした説得力があってぐうの音も出ない脚本を見せてほしいです。

シーズン2の振り返りとシーズン3の予測

「助けてピカード」の主はアグネスだった

最初はビバリー・クラッシャーと予想していましたが、数話見てアグネスでは?と予想を変更。
そして結局アグネスでしたね。


って書いてて思ったんですけど、
よく考えたらTNG後ってピカードとビバリーがくっついたんじゃなかったんですね😮
TNGを見てるとてっきりそうなるものだと思っていたのですが…。

シーズン3は何をやるのか勝手に予測

私はスタートレック:ピカードのエピソード視聴前には事前情報を全く入れていませんので、その状態で以下好き勝手に予想してみます。

ジャン=リュック・ピカードにまつわる重要なテーマである、
データ、ボーグ、Q、独身についてはもう済んでしまいました。
あとまだピカードに関して掘り下げるテーマが何かあるでしょうか?😥

残った大きなテーマがあるとすればズバリ、ビバリー・クラッシャーだと思いますが、
ピカードはもうラリスさんと生きて行く決心をした後なので今更やりづらいですよね。
まさかドロドロの昼ドラ愛憎劇みたいなシーズン3にするんでしょうか(笑)
なので流石にビバリーはもう出さないですよね。
というかビバリーがあの世界でまだ生きてるかもわからないか…😞

となるとやはり宇宙に目を向けたい、向けてほしい。
私はタナグラのダーモクとジラードの再来でタマリアン星人を掘り下げてほしい気持ちはありますが、ちょっとインパクトに欠けそう😅

ではTNG最強格の敵の1人であるアルマスの再来はどうでしょうか。
麦人氏が終始一人二役で喋りっぱなしになりそうですね😆

アルマス繋がりでターシャ、そして娘セラはどうでしょう?
今更掘り下げる要素があるとも思えませんが(データがいればまた話の重みが違うんですけどねえ😞)、
セラを出せばロミュランが絡んでくるのでやろうと思えば色々と話は広げられそうではあります。
セラ説、適当に勢いで書いたけど脚本が上手く描ける(使いこなせる)のであれば案外これはあるかも?🤔

最強格の敵と言えば、モリアーティ教授がいました。
それにピカードがホロデッキで探偵ものが好きという大切な要素もありましたね🙂
ですが、教授はまあホログラムからは出られないので
やるとすればまたホロデッキの中で現代劇を延々と見せられそうです。
それはもうシーズン2で十分にやったので流石にやらないですよねー😅

スタートレック:ピカードのここまでの展開で残った要素としては、
オウ准将はどうなったのか、またナレクはどこにいったのか?
そしてシーズン1でロキュータス!と呼んだあれはいったいなんだったのか?
火星のシンス暴動はどうやって起こしたのか?等がまだ謎のまま残っています。
その辺りをちゃんと消化するのか、それとも流してしまうのかも気になるところです。

私は正直シーズン2は1に比べてあまりおもしろくなかったというのがホンネです。
シーズン3では掌返しできるような集大成を見せてほしいと思います。
「超時空惑星カターン」のようなスタートレック史に残る屈指の脚本を書いてみせてよ!と言いたいですが、果たしてどうなるでしょうか。


スタートレック:ピカードはかつてのTNGとは異なり、連続ドラマ風な作風になっています。したがって後のエピソードで今回挙げた疑問等が明かされる展開があるかもしれません。
この記事はシリーズをシーズン1-1話から順次視聴し、該当するエピソードを初回視聴した時点で書いていますのでご了承ください。

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