スタートレック:ピカード シーズン2 第9話 かくれんぼ Hide and Seek(通算#19)

かくれんぼ Hide and Seek

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スタートレック:ピカード S2-9 ストーリー

ピカードらはボーグ・クイーンに支配されたアグネスがラ・シレーナ号を狙っていると悟り船の防衛に向かいます。
船に居たリオス、テレサらのもとにボーグ化された傭兵を率いたクイーンが登場。
船にいたリオスらはシャトー・ピカードまで撤退しそこでピカード、タリンらと合流します。

ラ・シレーナ号を乗っ取ろうとしたクイーンに対抗してアグネスの意識が覚醒。アグネスが予め用意していたエルノアの緊急戦闘ホログラムを呼び出し、クイーン、ボーグ兵と戦わせます。

ボーグ兵を率いたスンによりシャトー・ピカードで追い込まれるピカード、タリン、リオス、セブン、ラフィ。
途中リオスが撃たれ、ピカードはタリンの転送装置でリオス&テレサと彼女の息子を避難させます。

ピカードらはピカード&タリン組とセブン&ラフィ組に別れ、ピカードらがスン達を引き付けている間にセブンらはラ・シレーナ号の奪還に向かいます。

ピカードはシャトーの地下に逃げ込む過程で子供の頃の記憶である、母の自殺を目にしたという悲しい過去と向き合います。

スンにより追い込まれたピカードとタリンの元にテレサによる治療を終えたリオスが転送で到着。リオスがボーグ兵を倒しますがスンは逃げます。

一方、ラ・シレーナ号に到着したセブンとラフィはエルノアのホログラムと合流。
クイーンを追い詰めますが、クイーンの攻撃でセブンが瀕死の重症を負います。

セブンに止めを刺そうとするクイーンに対抗してアグネスの意識が覚醒し、クイーンを説得。
たとえ宇宙中を同化してもボーグに未来はない、同化ではなく共存という形で集合体を作っていこうと提案。
クイーンも納得し、セブンの体にボーグインプラントを埋め込み彼女の命を救います。

セブンの命を助けた引き換えにアグネスとクイーンはラ・シレーナ号を奪い宇宙へ旅立っていきます。

クイーンは去り際にセブンに託す形でピカードに向けた伝言を残していました。
それはエウロパ計画の成功には「2人のルネ」が必要であり、その片方は生き、片方は死ぬという謎めいたものでした。

第9話 かくれんぼの疑問

「正気を保っている」って奥さんに言う言葉じゃないやろ

ピカードのお母さんは心の病を患っていましたが、それに対して夫であるピカード父は「君は最近正気を保っている」と誉めてるのか貶してるのかわからないような発言をします。
現実世界で奥さんにそんな事をいったらぶっ飛ばされそう&あまりにも無神経過ぎてドン引きするような発言です。彼はなぜあんな酷いことを言ったのでしょうか。

ホログラムであるエルノアが攻撃を受けて消えるのはなぜか

アグネスが用意しておいた緊急ホログラムのエルノアはボーグと戦い彼らを着実に排除したものの、最後においつめたクイーンのしっぽ?的な攻撃で体を突かれて消えてしまいます。

しかしこのシーン、そもそもホログラムで実体の無いエルノアがなぜ敵の体が接触したぐらいで消えてしまうのでしょうか。

ボーグ・クイーンはセブンは刺したのになぜラフィは武器を弾いただけだったのか

エルノア、セブン、ラフィに追い詰められたボーグ・クイーンはしっぽ?攻撃の様なワイヤーを出して3者を攻撃。
ホログラムのエルノアは体を突かれて消滅、セブンは腹部を貫かれて致命傷、しかし、ラフィだけは手に持っていたフェイザーを突かれただけで無傷です。
しかもその後セブンを救おうと割って入ったときもラフィは突き飛ばされるだけで致命傷は受けていません。

なぜクイーンはラフィに致命傷を与えようとしなかったのでしょうか。

なぜリオスが1対3で必死に戦っているのにピカードもタリンも棒立ちで見ているだけなのか

シャトー・ピカードのサンルームへ、スンと手下のボーグ2名に追い詰められたピカードとタリン。
そこへリオスが転送でやってきて1対3の状態で戦ってなんとか倒します。
しかし、このシーン、ピカードとタリンはただ棒立ちで見ているだけで協力して戦おうという素振りを全く見せません。
参戦すれば少しぐらいリオスの手助けになると思うのですが、いったいなぜ2人はなにもせずに突っ立っていたのでしょうか。

2人のルネとはどういうことなのか

ボーグ・クイーンのメッセージではエウロパ計画には2人のルネが必要とのこと。
1人はピカードの祖先である宇宙飛行士候補生のルネ・ピカードの事だと思われます。
(これで違ったらそれはそれで凄いですが)

ではもうひとりのルネとは誰なのでしょうか?
きっと次のエピソードですぐに分かるのだろうと思いますが現段階の情報を元に考察してみます。

第9話 かくれんぼの疑問への考察

あの偏屈おやじのせいで精神を病んだ説

まず第一にピカード父の「正気を保っている」発言、あれはどう考えても酷い。
人に向かって、ましてや他人ならともかく(それもイカンと思うけど)、自分の奥さんに面と向かって、しかも子供の前でいうことじゃないです。
あれはどう考えてもアウトでしょう。

一方で彼女もまた夫の事を「偏屈おやじ」と呼んでいました。
ここに夫婦仲をうかがい知るヒントが隠されていそうですね。
あの夫婦はもうとっくに仲は冷え切っていたと思います。

それともう一つ私がずっと気になっているのは
シーズン2 エピソード7のモンスターの回です。

あの回でピカードは過去の記憶と向き合った際に、
語り合う相手が自分の父親だと最後まで気が付きませんでした。
自分の父親の顔を忘れるとかそんな事ありえる??と思うわけです。
実はピカードは母親の連れ子であの父親とは血がつながっておらず関係が希薄だった説とかも考えられますがそれは今回は置いておきましょう。

何れにせよ、あの偏屈親父とジャン=リュック・ピカードとの親子関係もたいがいであり、
人間関係はかなり希薄なものだったと思われます。

ということで夫婦、親子ともに関係が希薄。その両方に絡んでくるのは父親です。
以上からつまりあのピカード父は少なからず問題のある人物だと私は考えました。
なのでピカードの母親が病んでしまった要因はあの夫にもあるのではないでしょうか。

「お母さんは頑なに治療を拒んだ(だから閉じ込めた)」というのもあくまでも彼が言ってることです。果たしてどうだか…と私は勘ぐってしまいます。

リアルすぎるホログラムを作ったが故の弊害か?

エルノアはホログラムなのに攻撃を受けて消えてしまいます。
いやホログラムなんだからそんなのノーダメージでしょと思うのですが、そうはなりませんでした。

私はあのシーンの前、ホログラム・エルノアが僕は本物のエルノアが亡くなる前の記憶を持っている。と語っているシーンに注目しました。
緊急戦闘用のホログラムを作るのであれば、普通そんなのは必要ないですよね。

つまりあのホログラム・エルノアはアグネスがラフィの事を気遣って作ったという意味もあるのではないでしょうか。

記憶まで持たせるということは思考も本物に近いということです。
なので武器庫で武器を選び放題だったのにフェイザーではなく刀を彼は選択してますよね。
普通に戦闘ホログラムとして戦うことを優先するのであれば刀よりもフェイザーの方が有利かと思います。
なんなら両方持っていってもいいでしょう。なのに選んだのは本物のエルノアならそうしそうという刀のみ。

つまり記憶、考え方までリアルな人間のように作ってしまったので普通の人間が致命傷になるような攻撃をもらったことで死を意識してしまいそれがプログラム停止につながったのではないかと考察しました。

アグネスがエルノアベースではなく、単純に戦闘力だけを追求した戦闘マシーンとして別のプログラムを作っていれば、ボーグ・クイーンの攻撃を受けても消えずに彼女を倒したかもしれません。

ラフィにはケーキをご馳走してもらった恩義を思い出した説

あのシーンセブンとラフィの扱いが違いすぎるのでは?と感じました。

そこで次のような事が考えられます。

  • アグネスの中ではラフィ>セブンで親しみを感じていた
  • ラフィは実は防御の天才で一瞬で攻撃を見切って銃で受けた
  • 元ボーグであるセブンの方を危険視して確実に狙って始末しに来た

ラフィ>セブンで親しみを感じていた。これはなんとなくあるかもしれません。
ラフィはシーズン1で宇宙に出た最初からの知り合いですし、一緒にいた時間も長い。
そしてケーキをご馳走してもらった恩義もあります。

おいおいじゃあなんで7話でラフィの首を絞めて先に殺そうとしたんだよ?🤔って思うかもしれませんが、あの時はクイーンが前面に出ており、ケーキのことは忘れていたのだと思います。
で、土壇場になってそういえばこいつにはケーキの恩義があったな…と急に思い出して手心を加えた…という説です。

次にラフィは防御の天才説。
あの一瞬でクイーンの攻撃を見切って銃で受け切るというのは只者じゃありません。
クワト・ミラットのエルノアですら受けきれなかったのにいとも簡単にしかも面積の小さいハンドガンで受け流すのは尋常じゃないですよね。
ラフィは防御の天才で攻撃をパリィで受け流したー実は作中で描かれていないだけで裏設定であるのかもしれません(無いと思う)。

セブンを危険視してガチで殺しに来た。
これはなんとなくあるかなと思いました。
ボーグおよびクイーンに対抗する知識が並外れてあるのはセブンです。
彼女を生かしておくと自分にとって将来の弊害になる可能性があります。
ですのでセブンは確実に殺すつもりで3人の中で一番注力して狙ってきたーということは有り得そうです。

私はケーキの事を思い出した説を取りたいですが、実際問題セブンを危険視して確実に殺しに来たってところなんだろうなぁと思います。

タリンは戦闘向きじゃない?

あのリオスの大立ち回りシーン。ピカードは棒立ちで見ているだけの姿が描かれています。
まあ実際問題、ピカードはもう高齢者なので割って入るのは現実的じゃないですよね。
転んで怪我でもされたら大変ですしね。

じゃあピカードよりは若そう(に見える)タリンはなぜ動かなかったか?
私はタリンは実は戦闘向きじゃないのでは?と考えました。
ロミュラン人といえば激しい攻撃性を有した種族として知られていますが、
皆が皆、そういう気性とは限りません。
タリンさんもウォッチャーなのである程度の戦闘訓練は受けているのかもしれませんが(だから武器を多少は持っていた)、ピカードの深層心理のシーンなども見ると極度に好戦的なタイプでもなさそうです。

映画ダイ・ハード3でゼウスが「黒人がみんな銃の使い方を知ってるとでも思ってるのか?この人種差別主義者め」とマクレーンに言ってました。

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同様にロミュラン人が全員攻撃的で戦闘向きというのは間違った認識ということなのではないでしょうか。

ただあのシーン、タリンではなくラリスだったら即リオスに加勢して攻撃参加していたような気もします😅

もう一人の「ルネ」は誰だ?

まず2人の「ルネ」の1人はルネ・ピカードさんでしょう。
ここまで来て実は違いました。てへへ😅ではまさにヽ(・ω・)/ズコーです。

では1名確定としてもう一人が誰であるか考えてみます。
そのまえに「ルネ」という名前について調べてみました。
フランス語圏の名前で、男性にも使えるとのことです。
そして男性形として使う場合は姓にも使えるのだとか。

まず女性であるとした場合、ここまで登場した人物でルネさんになりえそうな人はいませんね…。
タリンが名字で名前がルネという可能性がありそうですが、なんとなくタリンは名前かなぁという気がします。

となると名字がルネという線で考えてみます。
これなら男性でも女性でも良いことになります。

タリンの名字、テレサの名字、テレサの息子が実はルネ、
…あのFBIをクビになったピカードを逮捕したおっさんが実はフランス系でルネというのはどうでしょうか🤔(笑)

私はもう一人、なんか引っかかる人間がいます。
スンの娘コレーです。スン博士の実験体の名称にペルセポネって呼び方、ありましたよね。
で、コレーってのはペルセポネが地上にいたときの呼び方で、ペルセポネってのは冥界入りしてからの呼び方なんですよね。
そしてペセポ…冥界…1人のルネは死ぬ…なーんか見えてきそうなんですよね🤔

ということでもう一人のルネは私はコレーだと予想してみます。
でもFBIのおっさん説も捨てがたい…😅

ただ、コレーってここまでピカード一行となんの接点も無いんですよね。
それがこの説のネックです。

果たしてどうなるでしょうか。

感想など

シーズン2はピカードの幼少時の記憶を探るシーンを引っ張り過ぎだと感じました。
で客観的に見て、これって結局なんか意味があるんでしょうか。

話としては、「あのジャン=リュック・ピカードの幼少時代に全米が驚愕、悲しみの涙が止まらない…」的なエピソードではありますが、それとシーズン2のメインテーマであるタイムラインの変更と特に繋がってないような気がします。

Qが「人はみな過去にとらわれている」と言っていました。
これはまさにその通りで私自身もこのセリフ自体には納得し共感します。

この「過去にとらわれている」がピカードが過去のお母さんとの悲しい体験を通してそれにずっと囚われ、またそれが故にずっと独身でシーズン2の1話でラリスとの関係に悩む姿と繋がってくると言えそうではありますが、ちょっと論の展開としては弱いような気もします。
もう老人のピカードの恋愛話がQの試練なの?ってのもありますよねえ。
まあ彼ならそんなしょうもないことをテーマに試練をやりそうでもあるけど(笑)😅

またアグネスがクイーンを説得するシーンも、良いこと言ってるように聞こえるんだけど、結局クイーンを主体とした共同体と言う名の集合体は作るんだなと思いました。
それで果たして根本的な解決になるんでしょうか。あの2人絶対今後も揉めそう。

それにもし共同体を作るつもりなら、なんで人口がたくさんいる地球に手を付けずに宇宙に飛び立ったんでしょうか。それもよくわかりません😥
そもそも共同体を作るならピカードやアグネス達と一緒に未来に帰ってからでも良いわけですよね。
なぜ今すぐどこかへ旅立つのでしょうか。

もっと言うなら、クイーンはエウロパ計画を失敗させようとスンと協力してましたよね。
なのになぜ最後にピカードにヒントを教えてくれたのでしょう。
あれは見てて???ってなりました。
もちろんアグネスの意識の方がより出てきたので色々クイーンの中でも気持ちが変わったのかもしれませんが、ずいぶんと展開が唐突でよくわかりませんでした。

…と色々疑問はありますがシーズン2の残りは1話だけです。
これでちゃんとまとまるんでしょうか。

スタートレック:ピカードはかつてのTNGとは異なり、連続ドラマ風な作風になっています。したがって後のエピソードで今回挙げた疑問等が明かされる展開があるかもしれません。
この記事はシリーズをシーズン1-1話から順次視聴し、該当するエピソードを初回視聴した時点で書いていますのでご了承ください。

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