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スタートレック:ピカード S2-4ストーリー
ラフィとセブンはリオスが囚われた事を知り彼の救出に向かいます。
ピカードとアグネスは暖を取るため、この時代は廃墟になっていたシャトー・ピカードへ移動。
アグネスがボーグ・クイーンから盗んだ情報により、シャトー内で無意識に「15」という数字を何度も示したことで、ピカードは2024年4月15日、あと3日後に時間軸に関する何かが起こるという事を察します。
残り時間が少ないことを悟ったピカードはアグネスを船に残してクイーンの指定した座標へ転送で移動します。そこは24世紀でガイナンがバーを開いていた住所でした。
21世紀の若きガイナンと接触するピカードでしたがガイナンは協力を拒否します。
ピカードはガイナンがエル・オーリア人であることを指摘しますがそれでもなかなか協力を取り付けることができません。
未来に影響するため本来なら正体を明かさないつもりでしたが、自分がジャン=リュック・ピカードであることを名乗るとガイナンの態度が一転。
ウォッチャーの元に連れて行くことを約束します。
ピカードはウォッチャーの従者により指定された場所に向かうとそこにいたのはラリスそっくりの人でした。
一方船ではアグネスとボーグ・クイーンが2人だけ残り、クイーンはアグネスを甘言で自分に取り込もうとします。
アグネスは最初はあしらっていましたが、リオス救出のためにどうしても転送機能が必要になります。
しかし船の制御はクイーンが行っているため転送できず、やむを得ずクイーンに力を借りる代わりに自分を差し出すと契約します。
一方とある場所ではQが1人の女性に目をつけ、指を鳴らして能力を発揮しようとしますが、何の変化も起こりません。
Qは「不運だ」と言い、愕然とするのでした。
第4話 ウォッチャーの疑問
ボーグ・クイーンだけ残して船を離れてなぜ大丈夫と判断したのか
ピカードとアグネスは暖を取るためにシャトーピカードへ移動します。
その際船にボーグ・クイーンだけを残して離れるのですが、船のコントロールはクイーンが握れるのになぜ安易に船を離れたのでしょうか。
ボーグ・クイーンとアグネスだけ残して船を離れてなぜ大丈夫と判断したのか
ピカードはボーグ・クイーンとアグネスを2人きりにして船を離れてウォッチャーを探しに行きます。
一時的に同化していたことで2人を近づけるのは危険だと判断していたピカードなのに、特に心配する描写もなく、あっさり1人で出かけます。
なぜアグネスとクイーンだけにしても大丈夫だと判断したのでしょうか。
ウォッチャーはラリスなのか
ピカードが出会ったウォッチャーと思われるラリスそっくりの人物。
彼女は果たしてラリスなのでしょうか。
Qは何をしようとしたのか、そして何が不運なのか
Qは1人の女性を観察後、彼女に対して指を鳴らして能力を使おうとします。
が何も起きずに「不運だ」と言うだけで終わってしまいました。
Qは何をしようとしていて、何が不運なんでしょうか。
第4話 ウォッチャーの疑問への考察
暖をとれない→クイーンがまだ復活していないと判断?
このシーンですが、アグネスが寒がる素振りをしており、暖を取るためにシャトー・ピカードへ向かうという流れになっています。
まず、そもそもブルブル震えるほど寒いのかというのが気になるので調査・考察してみました。
シャトー・ピカードがあるのはピカードの実家ですので、フランスのラ=バールだと思われます。
ラ=バールがあるのはヴァル=ドワーズ県で劇中の年は2024年ですから
現在、2023年時点の気象データを当てはめてもそこまで著しい乖離はないでしょう。
ラ=バールのピンポイントのデータはではないですが、ヴァル=ドワーズ県の統計値を調べてみたところ、4月の平均気温は統計値として最高/最低が16℃/7℃だそうです。
まずまず温暖そうですね。
念のため2022年のデータも調べてみました。
エピソード中の日付は2024年4月12日ですから、昨年2022年4月12日近辺の気温が近しいかもしれません(もちろん年によって違うと思うけど)。
※当記事執筆時においてまだ2023年4月12日は来てないので。
2022年の場合、確かに近い日(11日)で-2℃という日があるのでそれなりに冷え込む時もあるようです。
運が良ければ最低気温10℃とかもあるようなのでこれならガクブルせずに耐えられそうですね。毛布もありますし。
以上から、寒い日であれば暖を取るために移動するという行動理念自体は間違ってないと推測できました。
が、このシーンよく考えるとなんかおかしい。
ピカードは遮蔽装置(クローキング)を起動して船を隠します。
ですが、遮蔽装置ってのはエネルギー消費が激しくそんなに長時間は使えません(過去のスタートレックでロミュラン船の遮蔽装置に関してそういう描写があったはず)。
そんな高エネルギーを消費、かつ高度なシステムである遮蔽が使えるのであれば
クイーンはもう十分に目覚めていると考えられなくもないですし、
そもそも遮蔽が使えるのであればより簡単なテクノロジーの空調の方が先に使えそうなものですが…。
といささ疑問は残りますが、結論としては艦内で暖を取るためのシステムが動いていないので寒いということになるのでしょう。
よってそれを理由にまだボーグ・クイーンは完全には目覚めておらず艦を離れても大丈夫と判断した…という事になりそうです。
あのシャトー・ピカードでのシーンですが、シーズン2で頻繁に登場する、ピカードとお母さんとの思い出の記憶を描く演出のために強引にねじ込んだというのが正しいところでしょうか。
そう言ってしまうと身も蓋もないんですが…。
ラフィだけではなはい、ピカードも焦っていたのだ説
かつてロキュータスだったピカードは、ボーグとの同化がどれほど危険で、
仮に引き離されたとしてもずっとその後遺症が残る…という事は重々承知していたはずです。
なのでアグネスとクイーンだけを残しておくのは危険だと言うことも分かっていたと思います。
なのに脚本の都合であっさり一人旅に出かけるピカード。
ここはアグネスの危険性はあるものの、時間軸の変更に影響が出るまでもう残り時間が無いためそちらを優先したものと思われます。
また私はピカードもラフィの様に表には出さないものの、エルノアを死なせた件で深く悲しんでおり、なんとしてでも時間軸を正してエルノアが死なない未来に戻そうと強く思っていたのだと考察しました。
じゃあアグネスはどうなってもええんか?ということですが、
残酷かもしれませんが、エルノアとアグネスどっちを取る?って言われたらピカードの中では子供の頃から知ってるエルノアの方を取るんじゃないかと私は思います。
このあたりが描写されることは無いんでしょうけど。
阪神ファンは髭の生えた白人は全員バースに見える
というのは兵庫出身の私の友人の弁。
阪神ファンは強烈な印象を残したバースの面影を今も追い求めていると聞きます。
このような阪神ファンと同じ心理にピカードもなっている説を考察しました。
つまり、ピカードにとって妙齢の女性はもう全員ラリスに見える😍わけです💦
ただ落ち着いて考えると実際あの登場したウォッチャー(まだ仮だけど)はおそらくラリス本人では無いのかなぁと思います。
ラリスはロミュラン人でありロミュランは元々はバルカン人と同じ種族なので寿命は200年ほどでしょう。
となると21世紀からラリスが生きている可能性は低いです(ロミュランは積極的な遺伝子改変で寿命を伸ばしたという設定でもあれば別なんでしょうけど)。
あとロミュランがウォッチャーとして21世紀の地球にいる理由付けも大変でしょうしね。
ただ、未来のラリスがタイムトラベルで21世紀に居たというのはまだ可能性として有り得そうです。
この辺りやあのウォッチャーが何者なのかはこの後のエピソードで語られるのでしょう。
Qの力が衰えた説
あのシーン、何が「不運だ」なのか考えてみました。
TNG以降、あのQが指を鳴らすのは能力を使う場面です。
そしてエピソード中でも女性に向けて指を鳴らします。
が、特に何かが起きたようには見えませんでした。
見えないだけで実際は能力が発揮され、それを受けて起きたQにしか分からない女性の変化を持って「不運だ」と称した可能性もありますが、
私はあのシーンはQの力が衰えて指パッチンしても何も起こらなかったのではないかと考えました。
そもそもQの力が衰えるのか?というところに疑問もありますが、
TNGのエピソード中にQ連続体は全能が故の無気力から滅亡に向かっている―というQの弁もありましたし、そういった理由から力がなくなりつつあるのかもしれません。
感想:なんかシーズン2はつまらなく感じる
本エピソードを見ていて、なんとなくシーズン2はつまらないなと感じている自分がいました。
どういうことなのか、そしてなぜそう思ったのかを考えてみました。
まず第一に現代に近い2024年が舞台というのが面白くないです。
撮影が楽だからこうしたというのが見ててひしひしと伝わってきます。
スタートレックという作品に未来のSFを期待している自分にとって過去編はあまり好みではありません。
ですので私は過去に戻るTOSのクジラの話もあまり好きではありません。あれは日本人差別ですし。
もう一つは脚本というか展開があまりにもバラバラですぎて無駄に感じるのと強引に主義主張をねじ込んでいるからです。
特にリオス絡みのエピソードなんて必要あるのか?と思います。
それを追いかけるラフィやセブンの行動も今のところまとめて必要ないですよね。
彼ら3人の行動は結局アグネスとピカードの行動で今のところ無意味なものになっています。
スタンガンを使う「フェレンギ」警官の演出も
最後にリオスが彼をボコボコにするとかいう展開でもあれば別ですが
そんな事も期待できないでしょうし視聴者のヘイトが溜まるだけです。
あの警官のシーンや不法移民絡み全体がまるごと要らんでしょう。
おそらく制作側はアメリカで起きてる不法移民の問題やセブンとラフィでLGBT要素を無理やりねじ込んで陳腐なメッセージを込めたかったんだと思うんですが、そんなの他所でやって欲しいです。
かつ、これは24世紀でフィクションだから~という逃げ道はしっかり用意しているのが見てて実に姑息で嫌らしく感じます。
主義主張があるならスタートレックという虎の威を借りず、自分の作品で堂々と正面からやればいい。
もっともスタートレックシリーズに社会風刺的要素が昔からあるのは重々承知してますが、
本作「ピカード」は尺も短いのでそんなことに無駄な時間を使ってほしくないです。
最終的にリオス、ラフィ、セブンら3人の行動がどう意味のあるものとしてうまく繋げていくのか、脚本と演出の巧さに期待したいですが…。
スタートレック:ピカードはかつてのTNGとは異なり、連続ドラマ風な作風になっています。したがって後のエピソードで今回挙げた疑問等が明かされる展開があるかもしれません。
この記事はシリーズをシーズン1-1話から順次視聴し、該当するエピソードを初回視聴した時点で書いていますのでご了承ください。