
終わりの始まり The End is the Beginning
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スタートレック:ピカード S1-3 ストーリー
現在から14年前の2385年、ワシントンの宇宙艦隊本部にはピカードとラフィがいました。
艦隊は火星で起こった人工生命体(シンス)の暴動を理由に全面的に人工生命体が存在することを禁止にし、併せてロミュラン人救出作戦も中止します。
また救出作戦中止を阻止するためにピカードは自らの辞職を盾に艦隊に抗議しましたがあっさりと辞職を認められ、次いで副官のラフィは解雇という形で艦隊を追放処分になるという過去がありました。
現在の2399年に戻ります。
ピカードに協力することを渋ったラフィですが仕方なく知り合いの宇宙船船長リオスを紹介します。
渋るラフィにピカードはダージとソージの生みの親であるマドックスの居場所を突き止める調査を行うように指示。
一方、沖縄のデイストローム研究所のアグネスの元に惑星連邦保安部のオウ准将が現れ、ピカードがアグネスを訪ねた理由を問います。
その後シャトー・ピカードをロミュランの特殊部隊ジャット・バッシュが襲撃。
アグネスの助けもありなんとか撃退し、一人の兵を尋問するピカード。
その中でダージ、ソージが「破壊者」と呼ばれていることがわかります。
一方、ボーグキューブ内のソージはボーグ再生プロジェクトの責任者である元ボーグの男性と共に、かつてボーグに同化されていたロミュラン人のラムダと面会を行います。
その過程でラムダはソージの事を破壊者と呼びます。
ソージはその意味が分からず、また自分の記憶が何かおかしいことに気がつきます。またダージの事が心配になり母親と通話を行いますが、通話途中で突然意識が混濁し眠りについてしまいます。
マドックスの居場所がフリークラウドであることを突き止めたラフィもメンバーに加わり、ピカード、リオス、ラフィ、アグネスの4人で地球から旅立つピカード一行。
リオスに促されたピカードのEngage!(発進せよ!)の掛け声と共に宇宙船は地球を離れフリークラウドに向けてワープを行うのでした。
第3話 終わりの始まりの疑問
アグネスの登場が異様に早い&戦闘中にどうやって侵入したのか
シャトー・ピカードがジャット・バッシュに襲撃された際、アグネスが登場して襲撃者の一人を敵の銃で撃ちピカード達を助けます。
その際、アグネスは襲撃の最中に駆けつけておりこれは彼女が沖縄にいる事を考えるとただならぬ早さです。
また戦闘が行われている中、誰にも気づかれずピカード邸に侵入し更にジャット・バッシュの戦闘員にすら悟られず彼らの銃で攻撃して倒しています。
アグネスは本当に人工生命体研究に携わるただの科学者なのでしょうか?
襲撃時にナンバーワンはなにをしていたのか
ピカードの飼い犬である(おそらく)ピットブルのナンバーワンですが、ジャット・バッシュ襲撃の際に吠えたり騒いだりするでもなく、また姿も見せませんでした。
犬の本能としても、ましてや闘犬としての適正が高いと言われているピットブルの行動としては不自然な気もします。
ナンバーワンは襲撃時にいったい何をしていたのでしょうか。
ジャット・バッシュの腐食液の効果範囲の謎
ピカードに尋問されたジャット・バッシュの一人が1話にも登場した腐食液で自決します。
その際、彼の体とジャバンの服にかかった部分は溶けますが、他の部分は溶けておらずイスや床はほぼダメージを受けておらず効果がかなり限定的です。
あの腐食液はいったいどういう仕組みなのでしょうか。
なぜラリスもジャバンもピカードに同行しないのか
本エピソードでジャット・バッシュから命がけで必死になってピカードを守った、ロミュランの警察組織タル・シアーのメンバーであるラリスとジャバン。
この二人、ジャット・バッシュ襲撃の前も後も宇宙に旅立つピカードに付いていく素振りすら見せません。(ジャバンなど呑気に弁当を持たせています)
なぜ命がけでピカードを守るほど忠誠心が高いのに彼らは宇宙には行かず、ピカードの居ない地球にとどまるのでしょうか。
第3話 終わりの始まりの疑問への考察
アグネスはスパイ説
※1話から順に本エピソードを見た段階での推察です。
私はアグネスは実はスパイである説を推したいです。
疑問の項で挙げましたが、まずオウ准将が訪ねた後、すぐにピカード邸に駆けつけている。ここがそもそも早すぎると思います。
オウ准将による詰問→オウ准将が情報を得る→普通であればここでオウ准将は何らかの通信手段でジャット・バッシュに襲撃の指示を出すと思われます(わざわざ対面で指示を出すとは思いにくい)。
つまり准将から出される攻撃指示は物理的に沖縄→フランスに移動するよりも(例え転送装置を使ったとしてもです)遥かに高速で行われると思われます。
にもかかわらず、アグネスはまだ襲撃途中のピカード邸に現れます。
これはピカード邸に直接転送でもしないと無理ですし、そんな事が一介の研究者にできるとは考えにくいです。
またロミュラン兵を撃ち、その銃がマヒでない事に怯えるアグネスですが、素人がライフル銃を離れた所から乱戦中の相手に撃ち、正確に命中させている点にも疑問が残ります。
この点もアグネスがただの研究者とは思えない要因です。
以上から、アグネスはピカードの動向を探るためにロミュランやオウ准将側から派遣されて工作員(スパイ)ではないかと推測します。
オウ准将がデイストローム研究所を訪ねたのは彼女に直接詳細な指示を出し、ピカードに同行させるための綿密な打ち合わせを行っていたのではないでしょうか。
ナンバーワンは実はホログラム説
ナンバーワンはジャット・バッシュの襲撃時に吠えもせず、ピカード達のところにやってくる様子もありません。
犬の本能であれば少しでも何か普段とは異なることが起きれば吠える可能性が高いです。
ジャット・バッシュがナンバーワンの事を警戒して睡眠薬等で眠らせたという事も考えられますが、私は襲撃時にジャバンが言った「警報を切られた」という言葉に注目しました。
ナンバーワンが警報装置の一環のホログラム犬であれば警報装置が機能しない事で吠えもしないし現れない点と合致します。
1話でピカードと一緒にシャトーの周辺を歩いていましたが、シャトーに広範囲のホログラム発生装置がある、あるいはピカードが携帯型のホログラム発生装置を身に着けている等であれば可能だと思われます。
腐食液は主に温度に反応する?
1話、そして今回の3話で登場したジャット・バッシュの腐食液は、吐いた本人は溶解されますがその他の液がかかった部分は意外と溶けていません。
1話ではダージの皮膚を溶かし、彼女が持っていたライフルに反応→ライフルが爆発しました。
3話では襲撃者本人とジャバンの服に掛かかり、襲撃者は溶解、ジャバンの服はすぐに床に捨てられ、服は溶けましたが床はさほど溶けたように見えません。また襲撃者が座っていたイスも部分的に溶けたものの多くは残っていました。
以上から腐食液は温度に反応して溶け、思ったよりも効果範囲は狭いのではないかと推測します。
ラリスは宇宙に行けない理由がある?
ジャバンに関してはピカードがワインの収穫時期であるため残ってぶどうの世話をするように過去話で伝えています。
また暗にラリスのそばにいてあげてほしいような雰囲気も言外に感じられました。
ジャバンに関しては、このラリスのそばにいてあげる事を最優先させたピカードの気遣いが地球に残る一番の理由ではないかと思います。
一方そのラリスですが、2話ではピカードの調査に協力的でしたが、ピカードが宇宙に出ることには猛反発しています。
そして自分は宇宙に行く気は全く無い様な素振りで、シャトー・ピカードに居るからこそピカードを守れるのだという事を話します。
以上から私は「ラリスは何らかの理由があって宇宙に行けない」のではないかと考えました。それが健康上の問題なのかはわかりませんが事情があるのかもしれません。
※ラリス自身がホログラムという線も考えましたが、2話で遠く離れたダージのアパートに行っていること(テクノロジーが進んで携帯型ホログラム発生装置でもできていれば別ですが)、本話で警報装置が切られても(警報だけでなく全体をシステムダウンさせるのが妥当でしょう)普通に戦っていた事を考えるとホログラム説はないかなあと思います。
スタートレック:ピカードはかつてのTNGとは異なり、連続ドラマ風な作風になっています。したがって後のエピソードで今回挙げた疑問等が明かされる展開があるかもしれません。
この記事はシリーズをシーズン1-1話から順次視聴し、該当するエピソードを初回視聴した時点で書いていますのでご了承ください。